エア・コンプとお友達!

そんな風にしてサーキットを走るようになりました。

年に3回のショップ主催の走行会。日光サーキット。

とある走行会の日、俺は順調に周回を重ねていました。

と、6・7コーナーを廻って8コーナーへ向かう途中で、後方から白い80スープラが
やって来る。およそ350馬力のそのマシンは、正確なドライビングをする
ドライバーによって操られている事は分かっていた。
本当に上手くて速いのだ。
だから、彼に抜かれる時というのは緊張しなくて済む。
きちんと勝手に抜いて行ってくれるのだ。

同時期に走っていた70スープラは恐かった。
やはり、バランスが悪いのであろう。
コーナーのイン側から抜かれる時なんて、いつグワッときて
ひっぱたかれるか分からないような動きをしている。

ま、ともかくそんなに焦る必要は無かった。

しかし・・・焦ってしまったのだね。

日光サーキットを良く知らない人の為に説明すると、
8コーナーと9コーナーは、日光サーキットにとっては高速コーナーで、
その2つをリズム良く抜けなければその先のバックストレッチではスピードに乗れない。
だから、最初の8コーナーの進入というのは非常に大切なのだ。

その8コーナー。少なくともFF勢は、手前でブレ−キングして車を落ち着かせる
必要がある。しかし・・・だ。その瞬間、軽いブレーキならば、アクセルオフだけでも
行けるかも?と思ってしまったのだった。
更に言うと、抜かれるのなら8コーナーを過ぎてバックストレッチで行ってもらおうなんて
魂胆があったのは確かである。

で、結局はノーブレーキで8コーナーへ突入。
FFなのだ。しかもATなのだ。更に、当時のバネはkg/mmだったのだ。
kg/mmが悪いのではなく、ダンパーが不足だったのだった・・・。

曲がらない・・・。飛び出しそう・・・。
スピンさせてコースに留まろうかとも思った。
しかし・・・後方からはあの80スープラがやって来ているのだった。
彼ならばきれいに避けてくれるであろう、とも思っていた。確信はしていた。
しかし、それはちょっと忍びなかった・・・。

結局は飛び出した。ま、何とかなるだろうってな感じで。
しかし、そこは凄い世界だった。
床下を打ちながら、砂利山へ突進して行くプリメーラ。
流石にそこへ突っ込んで行くわけにはいかない。
ちょっとだけコントロールして、手前で車を曲げて何とかコースへ戻った。

大変だったのは、その後である。
左フロントは強打して、キャスターが立ってしまった。
ま、それは仕方がないし、今でも後遺症である。
でも、その時にもっとも大変だったのは、ホイールとタイヤの間に
砂利が詰まってしまった事だった。

まるでパンクしたかのようにエアは抜け続ける。
仕方が無いので、パンパンにエアを入れて走る。
まともなバランスで走れるのは、ほんの2〜3コーナー。
それはまだ良い。問題は帰りである。

当時、サーキットも街乗りも同じタイヤだった俺は、そのタイヤで帰らねばならぬ。
高速道路はSA2つ毎くらいに止まってエアをパンパンに入れ、次のSAでまた同じ作業・・・。
地元のインターを降りた後も、我慢できなくなると同じ事を繰り返す。
しかも、当時は足踏み式のエア・コンプレッサーしか持っていない・・・。
路肩・パチンコ店の駐車場などで相方に一生懸命踏んでもらいながら、
電動コンプを買おうと決意したのだった。

因みに、その足踏みエアコンプは、その後使命を終えて不燃ゴミになった・・・。